仕事が終わって片付けをしているとゴミが風で舞ってる。誰だこんなところでゴミ散らかしやがって!怒りながら自転車置場に近づく。あれ。鳥の羽だ。ああカラスがドバトを襲ったのか。やれやれ。とよく見ると自転車の間に何かいる。うおー!オオタカだ!オオタカがハト喰ってる!カメラ!カメラは事務所だ!オオタカを驚かさないように静かに後退りして角を曲がったところから猛ダッシュ。走った走った。カメラを抱えてさらに走って戻る。息が苦しい。そっと建物の陰から覗く。良し。まだいる。心臓がバクバクいっている。息を殺して慎重にシャッターを切る。シャッター音にオオタカが振り向く。が逃げない。よほどお腹が減っているのか。バクバクと肉をついばむ。何枚か写真を撮るとカラスの声が聞こえてきた。オオタカも警戒して体の向きを変え羽で獲物を隠そうとする。獲物は渡さない、という強い意志を感じた。すごい。オオタカの成鳥だ。なんという美しさ。しばし見とれる。もう十分。食事の邪魔をしないようにゆっくり遠ざかる。バックが自転車というのが少し残念だが都市に暮らすオオタカの姿が垣間見れてとてもラッキーだった。