基本は調布飛行場で見たヘリコプターの日記

調布飛行場で見られるヘリコプターを中心にヘリコプターの話題を書いています。

2022年 4月 2日(土) 伊豆諸島の利島まで行って東京愛らんどシャトル(JA761A)捕獲計画を実行した話

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やったー! JA761A来たー!

 東邦航空が運航する日本で唯一のヘリコプターコミューター路線「東京愛らんどシャトル」。ヘリコプターマニアならいつかは撮ってみたい乗ってみたいと思っているはずだ。そんな東京愛らんどシャトルに昨年驚きのニュースがあった。2022年4月から新機材AW139が投入されるという。えっ、ということは現在飛んでいるJA761AかJA769Bが引退するっていうこと?JA761Aの方が古いはず。調べてみると2001年から飛んでる。これは早く撮りに行かなくては。昨年の内から色々検討していたが新型コロナの影響や年度末の仕事の忙しさもあり旅程がなかなか決まらなかった。そうこうするうちに年度が明けて4月になってしまった。しかし新機材であるAW139はまだ来ない。ヨシ!今だ!今のうちだ!こうして清水の舞台から飛び降りるような気持ちで旅に出発したのであった。

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竹芝~利島、利島~大島とお世話になった「さるびあ丸」

 「東京愛らんどシャトル捕獲計画」

2200竹芝発の「さるびあ丸」に乗船。翌朝伊豆大島を経由して0740に利島着。利島最高峰の宮塚山に登山。下山して1200に到着する「東京愛らんどシャトル」(できればJA761A)を利島ヘリポートで撮影。1240発の船に乗り伊豆大島へ移動。大島空港で1455発三宅島行きの東京愛らんどシャトルを再び狙う。そして大島空港からこれまたいつか乗りたいと思っていた新中央航空のドルニエちゃんに乗って調布飛行場に帰ってくる。これなら夜行船中泊日帰りで1645には調布飛行場に帰ってこられる。

 先に予約が取れなさそうな新中央航空のドルニエちゃんを予約。4月2日(土)の1620の便が取れた。12000円也。ヨシ!続いて船だ。東海汽船のホームページへ。船は特等から2等まで5段階の料金設定。シャワー付きの特1等にしようかとも思ったがそこまで贅沢するのもなんだし1等にした。利島まで10610円也。と思ったらインターネット割引で9020円だった。ラッキー!さらに利島から大島への乗船券も予約。こちらも1等で1530円也(ネット割引適用)。さああとはお天気に恵まれますようにと祈る。

 毎日、2週間天気をチェックして一喜一憂する日々が続いた。初めは曇りのち雨とかあまり良くない天気予報だったがだんだん良くなってきて曇りから晴れの良い天気予報になった。しかし冬型の気圧配置になって北東の風が強い予報。竹芝に着いて乗船券をもらった時は条件付き出航になってしまった。船は出ます。しかし大島までは行けますが利島はもしかしたら行けないかもしれませんね。というのが条件付き出航である。ここまで来てなんでやねん。と思ったがお天気には勝てません。ダメだったら大島で下船して大島空港で一日遊ぼう。そう決心して船に乗り込む。船は「さるびあ丸」。2020年就航の3代目らしい。申し訳ないが船に興味は無い。ただ船酔いだけがイヤだった。しかしフォロワーさんからとても良い酔い止めがありますよ、とおススメしていただいた酔い止めがすごく良く効いて利島まで9時間以上船に揺られたがまったく気持ち悪くなることは無かった。フォロワーさんありがとう!お薬屋さんありがとう!

 竹芝の客船ターミナルは思っていた以上に人でいっぱい。子供たちがたくさんいたのと自転車を持ってる人がたくさんいたのが印象的。大島で何か自転車の大会でもあるのかな。乗船が始まる。船の世界はお金持ちが優先らしい。特等、特1等、1等の人から先に乗船出来た。ゲートを抜けて係員さんに乗船券の半券を渡すとすぐに「さるびあ丸」が見えた。大きいと言えば大きいが思ったほどでもなかった。タラップを渡って船室へ。5階だった。船室は1等とはいえ10人部屋。顔の辺りが小さな仕切りで区切られている。コロナのせいもあるのか同室は私を入れて4人。見事に壁際と窓際にアサインされていた。とりあえず荷物を置いて出航の様子を見にいこう。頭上に貴重品入れの貸ロッカーがあるのだがどうやっても100円玉が入らなかった。ナゼ???。東海汽船さん、あれは何とかして欲しいです。仕方がないので貴重品もすべて持ってデッキへ出る。寒い。完全に冬装備が必要だった。6階のデッキからは2230に出航する黄色い「橘丸」とスカイツリー背景の美しい夜景が見えた。船の一番後ろで写真を撮っているとゴロゴロとスクリューが回る音がして船が動き出した。意外と早い。あっという間に桟橋を離れレインボーブリッジをくぐって東京湾を南下する。今日の船は横浜に寄るらしい。船内放送で東京湾を出ると揺れるかもと言われる。夜景がキレイでずっと見ていたいが寒さに負けて船室に戻る。やることも無いので歯を磨いてさっさと寝ることにする。夜中に何度か目が覚めた。船特有のあの揺れとエンジンの振動を感じる。しかし乗船前に飲んだ酔い止めが効いているのか全然気持ち悪くない。これなら大丈夫と安心して眠りに就くことが出来た。

 伊豆大島には0600着予定。その前の0530頃が日の出の時間だ。出来れば日の出が見たいと思っていたが起きられる自信がなかった。しかし案外あっさり目が覚めた。デッキに出てみる。寒い寒い。けれど結構な人がいる。みんな元気だな。雲の間から朝日が見えた。そして伊豆大島がもう近くに見える。もうすぐ接岸だ。ここは元町港なのかな。眠くて良くわからない。思っていたより大きい島だな。薄暗い中白い桜が咲いているのが見える。アレが大島桜なのかな。午後には戻ってくるのだからもういいか。利島まであと1時間以上かかる。もう少し寝よう。部屋に戻ろうとしてハッと気が付く。そうだ条件付き運航だった。利島に行かないなら降りなきゃならん。スマホで確認しなきゃと思ったら船内放送がかかった。利島に行けるって!良かった!念のためスマホで運行状況を見てみたら0530に条件解除だった。本当に良かった。同室の方々はまだ寝ていらっしゃるので静かに部屋に戻ってもうちょっと寝る。次に目が覚めたらもう利島が目の前だった。アポロチョコのような形をした本当に小さい島。ようやくやってきた。とてもうれしい。荷物をまとめて下船口に行ってみると降りる人の大半は釣り人のようで皆さん釣竿と大きなクーラーバックを抱えている。ヘリコプターを撮りに利島まで来たという私は変人の部類だなと笑いが込み上げてきた。

 タラップを降りて利島に降り立つ。思わず「はーるばる来たぜ利島ぁ~」と歌ってしまうほどうれしかった。しかし喜んでいる暇はない。島で一番高い宮塚山まで登って1200にヘリコプターが来る前に利島ヘリポートまで戻ってこなきゃならないのだ。現在0740過ぎ。この日のために買ったトレッキングポールを組み立ていざクライムオン!というほどの登山ではない。高さは508メートルだしほとんどは舗装道路を歩くだけだ。集落を抜けて歩いていく。一応グーグル先生に道案内を頼むが集落内には地図にないショートカットの階段や細い道があってあんまりあてにならない。適当に坂を上っていく。島で唯一の郵便局の前を通り過ぎて利島一周道路に出る。あとはこの道を東登山口までひたすら歩くだけだ。利島はツバキの島。本当にツバキだらけだった。花のピークは2月頃らしくほとんど花は咲いてなかった。でも時々ぽつぽつと花をつけた木に出会った。花のピークはどんなに素晴らしい景色なんだろうと思う。しかし2月は船の欠航も多いようで利島にたどり着くには運が必要らしい。ツバキ林の向こうに青い海と大島が見える。素晴らしい景色だがとにかく風が冷たい。2月上旬並みの寒さと天気予報が言っていた。